《名古屋知識》名古屋と愛知と三河

〔名古屋〕と〔愛知〕と〔三河〕は別エリア!

名古屋駅

初対面の人に出身地を聞くことはよくあることですが、名古屋人は出身地を聞かれたときには必ず「名古屋」と答えます。

一般的には「県名」を答えるのが普通ですから、名古屋人も本来なら「愛知県」と答えるべきなのでしょうが、名古屋人は絶対に「愛知県」とは言いません。

絶対というのは大げさに感じるでしょうが、ほとんどの人は「愛知県」と言いません。

とにかく名古屋人にとって、「名古屋」と「愛知」と「三河」はまったく別なんです。

まず名古屋人にとって「名古屋」というのは「名古屋市内」及びそのすぐ近郊地域のことを言います。

そして「刈谷市(かりやし)」あたりから東の地域が「三河」になりますが、豊橋の人は「豊橋と三河は別」と答えます。

それ以外の地域が「愛知」ということです。

世界の「TOYOTA(豊田市)」は本来「三河」に入りますが、唯一例外的に「愛知県」、または「豊田市」と言います。

しかし「TOYOTA」がスポンサーのJ1サッカーチーム「名古屋グランパス」は「名古屋」になります。

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名古屋人にとって、「名古屋は愛知県の中にあるのではなくて、名古屋の周りに愛知や三河がある」という考え方が強いのでしょう。

ですから名古屋人は「愛知県」を褒められてもあまり喜ばず、「名古屋」に喜びを感じます。

たとえば「三英傑(織田信長・豊臣秀吉・徳川家康)」の話になれば「三人とも名古屋出身」と答えるのもその一つかもしれません。

織田信長は現在の名古屋近郊で、豊臣秀吉は現在の名古屋市中村区で誕生したと言われていますが、徳川家康に関していえば生まれは岡崎ですから完全に「三河」です。

しかし「なごや祭り」の「英傑行列」には必ず三英傑が登場します。

「カレーハウスCoCo壱番屋」も本社は一宮市ですが、名古屋人にとっては「名古屋のココイチ」です。

「Dr.スランプ」や「ドラゴンボール」の作者、「鳥山明」さんも現在のお住まいは名古屋近郊ですが、生まれも育ちも名古屋ですからやはり「名古屋の鳥山明」さんです。

ニコちゃん大王が名古屋弁を喋っていたり、「中日ドラゴンズ」が描かれていたりしますから「名古屋人」と言わなくても分かりますよね。

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喫茶店の「モーニング」も発祥は名古屋の隣、一宮市と言われていますが、やはり「名古屋のモーニング」です。

つまり名古屋近郊や、名古屋から若干離れていても有名処は「名古屋」であって、「愛知」ではないんです。

なぜそのように線引きするかといえば、やはり昔の「尾張」「三河」といった領地に由来するのかもしれません。

織田信長時代から「尾張」がこの地を栄えさせたのだという「自負」でしょう。

さらに江戸時代、徳川宗家を除いた徳川御三家「尾張」「水戸」「紀州」の中でも「尾張」は別格でありながら一人の将軍も出せなかったという悔しさが、「尾張」以外の地域に対する対抗心になったのかもしれません。

昔「新幹線のぞみ」の「名古屋飛ばし」があった時の屈辱感もその一つでしょう。

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しかし「織田信長がいて、豊臣秀吉がいて、そして徳川家康(本当は三河ですが・・・)がいたから今の日本がある! だから名古屋のおかげだ!」という思いは、名古屋人なら多少なりとも心の中に持っています。

「三河」の人にしてみれば、「徳川家康は岡崎出身だから、今の日本があるのは名古屋ではなくて三河のおかげだ!」と言うはずですが・・・。

だからといって普段は特に地元だとか名古屋だとかにこだわるようなことはなく、いたってオープンです。

ところが名古屋人は地方扱いされることを嫌いますから、地方扱いされた時には対抗心を燃やします。

昔から「名古屋はよそ者を嫌う」と言われていたのは、その「対抗心」「疎外感」「屈辱感」などという背景があったからではないでしょうか!

しかしながら、ともすれば閉鎖的ともいえるこのような感情が名古屋や三河の独特な文化や食べ物を生んだのも事実です。

とにかく名古屋にはいろいろな「こだわり」があります。

だからこそ他の地域と違う楽しみや面白さのある街になったのでしょうね!


リニア・鉄道館 JR東海

※ 〔リニア・鉄道館 JR東海〕にあるジオラマ写真です・・・見事ですね♪

※ 表紙は〔名古屋港〕・・・南極観測船〔ふじ〕と〔ポートビル〕です♪